パルクールとは 広島県アーバンスポーツ協会

ビルからビルを跳びまわる人たちを見たことがありますか? SNSで見たこと、あると思います。「すごい!」「危なそう」「忍者じゃん!」いろんな感想があると思います。彼らはパルクールの実践者です。


今回は【パルクール】についてお伝えします。まず、パルクールとは何か。パルクールは〝勝ち負けのあるスポーツ〞でも〝危険なあそび〞でもありません。パルクールは元々フランスの軍事訓練です。要するに、「戦場で生き残るための練習」です。迫ってくる敵や銃弾から逃げて目的地まで行くために、壁をはやく登ったり、ものを飛び越えたり、高いところからジャンプしたり、そういった移動技術を練習していました。それを街の人々が専用器具などを使うことなく、身の回りにあるものを使って始めたのがパルクールです。

パルクールは自分の練習、ですので相手との勝敗を決めるスポーツとは違います。「自分がこうなりたいからこうする」が大切です。そしてパルクールの中で忘れてはいけないことは〝安全性〞です。「え、ビルからビル飛ぶんでしょ!危ない!」と思う方もいると思います。しかしパルクールは、戦場で生きるためのものでした。だから体が傷つかないようにすることを大切にします。ですのでパルクールの練習では、「身の守り方」「安全に失敗する方法」を必ず最初にします。失敗はしていいんです。けれど怪我しないように失敗するんです。


皆さんのイメージにある「ビルからビルを飛ぶ人たち」は実は超達人です。彼らは「もし失敗したらこうする」という方法を何個も持っています。だから、失敗したとしても上手に対処できるんです。例えば、お化け屋敷で先に怖いところがわかっていたら怖くないですよね。それと同じです!笑何が起こるかを知っておくと対処がしやすいです。しかし人生は何が起こるかわからない、から難しいんですけどね!


パルクールの動きはたくさんあります。最初に書いたように、移動技術がベースです。しかし最近では宙返りやツイストする技も取り入れられ、「自由度」が高くなってきました。パルクールの動きの中で大切なことが「目的地まで流れるように」です。流れるように動くことを「フロー」といいます。フローの仕方は自由です。スタートとゴールを決め、どのように進むかを決めます。その進み方や道の選び方に個性が出ます。自分の得意な進み方や好きな道を見つけ、ゴールまでたどり着く。ゴールに着けるならそれまでの道は人それぞれでいいんです。みんな違ってみんないいですから!
 

パルクールはイメージよりも安全なもので、身の周りにあるものを使って練習できるので場所を選びません。しかし!外で練習するときは、人のお家に入ったり、ものを壊したりしないように!しましょうね。
そして、パルクールをするときは一つの正解にとらわれないことも大切です。人と同じじゃなくていい。あなたなりの解決策があるはずです。


Profile

結城 啓 -Hajime Yuki-  パルクールトレーサー 兼 パルクールインストラクター

中学2 年生の時にテレビ番組でパルクールに出会い、動きの凄さと自由さに惹かれてのめり込む。フリップとスタイルをバランスよく使いこなすパルクールをする。しかしデンマーク修行以降「移動技術」にも強い関心を示し、今ではオールラウンダーへと変貌しつつある。この世のあらゆる身体表現身体操作を自身のパルクールに融合させる。
現在はパルクール施設にてインストラクターとしても多くの生徒を抱えている。

【経歴】
・三代目 J Soul Brothers LIVE TOUR 2017 ” UNKNOWN
METROPOLIZ” 東京ドーム公演ツアーメンバー
・FISE HIROSHIMA 2018 FIG Parkour World Cup
フリースタイル: ファイナリスト etc…

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