
子どもの可能性∞! ~Lesson9~
これまで、選手と指導者・保護者の関係を良くする事により成長を促す「スポーツコミュニケーション」を解説してきました。
今回は運動能力向上とその管理「ストレングス&コンディショニング」の専門家である米澤先生にご登場いただき、心と体の“二人三脚”で子どもたちが楽しくスポーツに取り組めるよう考えていきます。

いのさんのコーチング教室 9⃣
―「ほめて伸ばす」ってどういうこと?
ほめることが大切だとよく耳にしますが、具体的にどのようにほめればいいのでしょうか?「いいねー」を何度も言うだけで効果があるのでしょうか?専門的には「アクノリッジ(肯定・承認)」と言い、相手を安心させてやる気を引き出す効果があります。今回はそのコツをご紹介します。
アクノリッジのコツ
(1)名前で呼ぶ

「あなたに届けたいメッセージだよ」という気持ちを込めて名前で呼びかけましょう。
(2)否定から入らない
うまくいかなかった場合でも、「もう一度やってみよう」と促す形で伝えましょう。
(3)Iメッセージ(私の感想)を伝える
子どもの動きや発言に対して、自分がどう感動したかを具体的に伝えると効果的です。
(4)即答する
子どもはその場でリアルタイムの感想を聞きたいもの。できるだけ早く反応を返しましょう。

(5)子どもに見合った内容を伝える
子どもが直近で達成した成果や、もう少しで届きそうな目標について具体的にほめると良いです。
(6)タイプ別アクノリッジ
子どものタイプに応じてほめ方を変えるとさらに効果的です。(詳しくは第5話をチェック!)
タイプの診断はコチラ▼

私は日本卓球協会競技者育成委員として4,000人以上の小中学生と出会ってきました。そこで気づいたのは、子どもの現在の技術や戦歴よりも、
● 過去何を行ってきたか
● 幼児期にどれだけたくさん遊んできたか

が大事だという事です。
卓球強豪国であり幼児期の遊びと人生を通してスポーツを楽しむ土壌があるドイツには、バルシューレという科学的根拠を持ったボール遊びのプログラムがあります。
ボールゲームを通じて、楽しみながら基礎運動能力・自発性・社会性を身につける事ができます。例えアスリートにならずとも、それらのスキルは人生において必ず役立つことでしょう。

皆さんに自信をつけてもらうためのエクササイズを紹介します。
そして出来たら「出来た!」と言ってみてください。
「出来た!」はやる気と嬉しさと楽しさと、自分に自信が持てるすばらしい言葉です。
今回のエクササイズを行っている広島ガスバドミントン部の選手たちは大人ですが、出来ないことを毎週楽しく取り組み、一つ一つ出来るようになって、ある日突然とんでもなくハイレベルなことも出来るようになりました。
だから「出来た!」は凄いんですよ。
やってみよう!エクササイズ


井上 恭治
Ino sun Act 代表
地域コミュニティバスドライバー
・日本スポーツコーチング協会認定コーチ
・元小中学校保健体育科教諭
・日本陸上競技連盟公認コーチ
・東広島市陸上競技協会 理事長
米澤 和洋
ATHER Sports Performance 代表
・NSCA 認定
ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
・NSCA 認定パーソナルトレーナー
・日本スポーツ協会認定
アスレティックトレーナー(JSPO-AT)

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